いくつものタイミングが重なり、大森を離れることになりました。
約10か月間の短い時間ではあったのですが、
大森での暮らしは、自分の軸を静かに見つめ、
自分の根を育てるための豊かな日々だったと思います。
昨年の寒くなる頃、おむすびをむすびたくてむすびたくて、
阿部家にやってきました。
その願いを登美さんは快く受け入れて下さり、
お客様がいらっしゃる日は毎日、おむすびをむすばせて頂く日々を過ごしてきました。
毎日、両の手の平を合わせ、エネルギーを込めてむすんだおむすびは、
いろんな方のいろんな表情を見せてくれました。
1歳に満たない小さなお子さまが自分の手でおむすびを持って一心に頬張っていた姿、
「ふだんは白米は食べないんだけど、これは食べなきゃ、と思わせるおむすびね!」と召し上がってくださったご婦人、
黙々と最高記録8個を平らげてくれたチャーミングな女の子、
涙しながらひとつひとつおむすびを噛み締めてくれた友人、
おむすびが余るのを楽しみに待ってくれていた研修生、
毎日その日のおむすびの状態を見守ってくれていたスタッフたち、
そして、毎日食べているにもかかわらず、その毎日を美味しい美味しいと食べてくれた登美さん。
おむすびをむすびながら、ひっそりと横目で、
そんな人たちの豊かで美しい表情を感じられることが、なによりもの喜びでした。
おむすびが持つ力に、おむすびがむすぶご縁に、感動する日々でした。
あと1週間。
最後の日まで、変わらず、心を込めておむすびをむすびたいと思います。
そして、大森を離れても、おむすびを通して、ここで頂いたご縁をむすび続けていきたいと思います。
どこかでみなさまにお目にかかれる日を心から楽しみにしています。
最後に、ここで出会わせて頂いた皆様に、ただただ感謝の気持ちでいっぱいです。
心からありがとうございました。
(暮らし紡ぎ係・りんりえ)
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